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2016.12.06 「デビオファーム v. マイラン」 東京地裁平成27年(ワ)29001

オキサリプラチンが分解して生じた解離シュウ酸は「緩衝剤」には当たらない東京地裁平成27年(ワ)29001

「オキサリプラチン溶液組成物ならびにその製造方法及び使用」に関する特許権(第4430229号)を有する原告(デビオファーム)が、被告(マイラン)に対し、被告製品の生産等が特許権侵害に当たると主張して、被告製品の生産等の差止及び廃棄を求めた事案。

本件発明の構成要件「緩衝剤」であるシュウ酸は、オキサリプラチン水溶液中に存在すれば足りるのか、水溶液に添加されたシュウ酸に限定されるのか、すなわち、被告各製品が特許発明の技術的範囲に属するのかどうかが争点である。

裁判所(民事47部)は、本件特許請求の範囲の記載及び本件明細書の記載から「緩衝剤」の意義及び充足性について検討した結果、本件発明における「緩衝剤」とは、添加された「シュウ酸またはそのアルカ リ金属塩」であって解離シュウ酸は含まれないと解するのが相当であるとして、被告(マイラン)製品には「シュウ酸またはそのアルカ リ金属塩」が添加されていないと認められることによれば、被告製品は、構成要件の「緩衝剤」を充足するものではなく、従って、本件発明の技術的範囲に属するとは認められないと判断した。請求棄却。

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