2024.10.28 「サムスン v. バイエル」東京地裁令和6年(ヨ)30029 ― パテントリンケージにおける特許権者による情報提供と不競法の虚偽告知該当性 ―
Summary 本件は、後発メーカーのサムスンが、バイオ後続品が本件特許権を侵害するとして先発メーカーのバイエルが厚労省に情報提供した行為が不競法2条1項21号に定める不正競争に該当すると主張し、その告知行為の差止めの仮処分を求めた事案である。 東京地方裁判所は、バイエルの情報提供は虚偽の回答に該当するとしつつ、パテントリンケージ制度の趣旨目的に照らして著しく相当性を欠くものではないと判断し、サム...