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*Case2024

2024.11.07 「再生未来・再生ファーマ v. 神戸医療産業都市推進機構」 大阪地裁令和4年(ワ)9696・令和4年(ワ)10968 ― 委受託研究契約「協議し決定するものとする」条項で起きた顛末 ―

1.背景 本件(令和4年(ワ)9696 損害賠償請求事件(甲事件)・令和4年(ワ)10968 特許権移転登録手続請求事件(乙事件))は、公益財団法人神戸医療産業都市推進機構(以下「被告」)に研究を委託する契約を締結した医療法人再生未来(以下「原告再生未来」)が、被告の研究者P3により発明された本件発明が本件契約に基づく研究により得られた成果物であることを前提として、 原告再生未来が、P3が本件発明...
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*Case2024

2024.09.26 「ノーベルファーマ v. 沢井製薬」 東京地裁令和5年(ワ)70178 ― ノベルジン®(酢酸亜鉛水和物錠)後発医薬品の製法は「(乾燥して造粒物を得る工程における)品温が40℃未満」を充足するか

Summary 本件は、ノーベルファーマが、酢酸亜鉛水和物錠の製造方法に関する特許権を沢井製薬が侵害していると主張し、沢井製薬の製品(ノーベルファーマの先発医薬品ノベルジン®の後発医薬品)の製造・販売の差止め及び廃棄を求めた事案である。 争点は、沢井製薬の製造方法が特許発明の構成要件「(乾燥して造粒物を得る工程における)品温が40℃未満」を充足するか否かであった。 東京地裁は、沢井製薬から提出され...
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*Case2024

2024.10.22 「沢井製薬 v. 旭化成ファーマ」 知財高裁令和6年(ラ)10001 ― 仮処分決定を不服とする保全異議申立却下決定に対する保全抗告事件 ―

本件(知財高裁令和6年(ラ)10001)は、旭化成ファーマが、沢井製薬(抗告人)が製造・販売する骨粗鬆症治療薬「テリボン®皮下注用56.5μg」の後発医薬品(抗告人製品)が「高純度PTH含有凍結乾燥製剤およびその製造方法」に関する特許権(特許第6025881号)を侵害するとして、その製品の製造・販売の差止めや製品の引渡し、薬価基準収載品目削除を求めた仮処分命令申立て(大阪地裁令和4年(ヨ)2001...
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*Case2024

公正取引委員会、ASP Japanに排除措置命令 – 後発フタラール製剤の使用を阻止する抱き合わせ販売を違法行為と認定

公正取引委員会は、2024年7月26日、ASP Japan合同会社(以下「ASP」)に対して独占禁止法の規定に基づく排除措置命令(令和6年(措)第9号)を行ったことを発表しました。 参照: 2024.07.26 公正取引委員会: ASP Japan合同会社に対する排除措置命令について (印刷用)(令和6年7月26日)ASP Japan合同会社に対する排除措置命令について (令和6年7月26日)本件...
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*Case2024

2024.03.25 「X v. 全星薬品工業」 知財高裁令和5年(ネ)10090 ― 塩酸アンブロキソール徐放性OD錠職務発明対価請求控訴事件 「発明の特徴的部分」への寄与の有無に基づき元製剤技術部長の発明者適格を否定 ―

Summary 発明の名称を「徐放性塩酸アンブロキソール口腔内崩壊錠」とする特許第5919173号に係る本件発明2等に関して、被告(全星薬品工業)の元従業者であった原告が被告に対して提起した職務発明対価請求控訴事件で、知財高裁は、「発明の特徴的部分とは、特許請求の範囲に記載された発明の構成のうち従来技術にはみられない部分、すなわち、当該発明に特有の課題解決手段を基礎付ける部分を指すものと解するのが...
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*Case2024

2024.05.16 「A v. 特許庁長官」 東京地裁令和5年(行ウ)5001 ― 発明者は自然人に限られる。AI発明をめぐる実務上の懸念に対し立法論の検討が期待されると付言 ―

Summary Stephen Thaler博士のAIコンピュータ「DABUS」が生み出した発明について「DABUS」を発明者とした特許出願の発明者適格が争われた訴訟で、東京地裁は、発明者は自然人に限られるものと解するのが相当であり、自然人の氏名を記載するよう命じられた原告が補正をしなかったことにより特許庁長官が本件出願を却下する処分をしたことは適法であると認めるのが相当であるとして、原告の請求を...
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*Case2024

2024.03.21 「大塚製薬 v. トーアエイヨー・ニプロ・東和薬品」 知財高裁令和4年(行ケ)10084 ― サムスカ®の有効成分トルバプタンに関する医薬用途発明の進歩性 ―

Summary 本件は、発明の名称を「重症心不全の治療方法およびその薬剤」とする特許第4771937号の特許権者である大塚製薬(原告)が、本件特許を無効と判断した審決を不服として、その取消しを求めた事案である。 知財高裁は、進歩性欠如を理由として本件特許を無効であると判断した本件審決を支持し、大塚製薬の請求を棄却する判決をした。 この事件には、バソプレシン V2-受容体拮抗薬であるトルバプタン(T...
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*Case2024

2024.03.18 「テバ・東和薬品・日医工・日本ケミファ・ヘキサル v. ジー.ディー.サール」 知財高裁令和4年(行ケ)10127, 10128, 10129, 10130, 令和5年(行ケ)10027 ― セレコキシブ組成物特許の訂正事項とプロダクト・バイ・プロセス表現の難しさ ―

Summary 本件は、ジー.ディー.サール(被告)が保有する「セレコキシブ組成物」に関する特許に対する無効審判請求不成立審決を取り消す前訴判決の差戻し審判で、特許庁は、被告による本件訂正を認め、テバ、東和薬品、日医工、日本ケミファ、ヘキサル(原告ら)の主張する無効理由はいずれも理由がないとして審判請求は成り立たない旨の審決(本件審決)をしたため、原告らが審決の取消しを求めて提起した訴訟である。 ...
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*Case2024

2024.03.27 「東亜産業 v. neo ALA」 知財高裁令和5年(ネ)10086 ― 控訴棄却判決、差止め及び廃棄請求について仮執行宣言(5-アミノレブリン酸リン酸塩事件) ―

Summary 発明の名称を「5-アミノレブリン酸リン酸塩、その製造方法及びその用途」とする本件特許を保有する被控訴人(neo ALA)が、控訴人(東亜産業)による各控訴人製品の製造、譲渡等が特許権の侵害に当たると主張して、控訴人に対し、その差止め等を求めた特許権侵害差止請求事件で、知財高裁は、被控訴人の請求を全部認容した原判決は相当であり、本件控訴は理由がないからこれを棄却することとし、また、原...
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*Case2024

2024.01.16 「ユーピー ケミカル v. バーサム マテリアルズ」 知財高裁令和4年(行ケ)10097 ― 化学物質名の記載が特許法29条1項3号の「刊行物に記載された発明」であること(引用発明の適格性)の判断基準 ―

Summary 「ジイソプロピルアミノシラン」に係る特許発明の新規性等が争点となった無効請求不成立審決取消訴訟で、引用文献には、同物質が記載されているといえるものの、その製造方法に関する記載がないことから、同物質を特許法29条1項3号の「刊行物に記載された発明」として認定することの可否が問題となった。 知財高裁は、引用文献に接した本件優先日前の当業者が、思考や試行錯誤等の創作能力を発揮するまでもな...
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*Case2023

2023.10.04 「アストラゼネカ v. 日本ジェネリック・東亜薬品」 知財高裁令和5年(ネ)10012 ― 医療用医薬品シムビコート タービュヘイラーの形態の商品等表示該当性、混同を否定した不正競争行為差止等請求事件判決 ―

Summary 本件は、医療用医薬品シムビコート®タービュヘイラー®(控訴人商品)の形態と類似した形態の後発医薬品(被控訴人商品)を製造販売している東亜薬品及び日本ジェネリック(被控訴人ら)の行為は不競法2条1項1号の不正競争行為(周知表示混同惹起行為)に該当するなどと主張して、アストラゼネカ(控訴人)が、被控訴人らに対して、被控訴人商品の譲渡等の差止め及び廃棄を求めるとともに、損害賠償金の支払を...
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*Case2023

2023.08.29 「P1 v. 全星薬品工業」 大阪地裁令和2年(ワ)12107 ― 顧問が共同発明者として認められた塩酸アンブロキソール徐放性OD錠職務発明相当対価請求事件 ―

1.はじめに 2015年7月10日に、職務発明制度の見直しを含む「特許法等の一部を改正する法律」(平成27年法律第55号)が公布され、2016年4月1日に施行された。 この法律改正により、職務発明制度を定めた特許法35条の「相当の対価」の表現が「相当の利益」に変更され、さらに、手続きが適正である限り、使用者と従業者があらかじめ定めた契約などが尊重されることとなった。 特許庁: 職務発明制度の概要(...
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*Case2023

2023.07.28 「neo ALA v. 東亜産業」 東京地裁令和4年(ワ)9716(5-アミノレブリン酸リン酸塩事件) - 製品には特許発明に係る化学物質を含むがその純度は低いと主張して発明の技術的範囲の属否を争った事例 -

Summary 「5-アミノレブリン酸リン酸塩」を巡る特許権侵害訴訟で、東京地裁は、neo ALA(原告)の請求を認め、東亜産業(被告)による各製品の製造等の差止め及び廃棄を命じる判決を言い渡した。 本件発明は新規な化学物質の発明であるところ、被告は、「各被告製品は、5-アミノレブリン酸リン酸塩を含んでいるものの、単離されておらず、高純度のものではないから、本件発明を充足しない」と主張した。 しか...
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*Case2023

2023.07.13 「共和薬品工業・日医工 v. 協和キリン」 知財高裁令和4年(行ケ)10064 - イストラデフィリンの結晶発明 溶解性と安定性のトレードオフ(阻害要因)により進歩性が肯定された事例 -

Summary パーキンソン病治療剤ノウリアスト®(一般名:イストラデフィリン)の結晶発明に係る協和キリンの特許第4606326号についての無効請求不成立審決の取消訴訟で、裁判所は、原告ら(共和薬品工業及び日医工)の取消事由(進歩性欠如及びサポート要件違反)は理由がないとして、原告らの請求を棄却する判決を言い渡した。 裁判所は、溶解性と安定性に課題があった化合物1(イストラデフィリン)について、溶...
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*Case2023

2023.03.22 「東亜産業 v. neo ALA」 知財高裁令和4年(行ケ)10091(5-アミノレブリン酸リン酸塩事件) - 刊行物に新規化学物質の発明が記載されているといえるか(引用発明の適格性)の判断基準 -

Summary 5-アミノレブリン酸リン酸塩(5-ALAホスフェート)に係る特許発明の新規性が争点となった審決取消請求事件で、引用文献には、同物質が記載されているといえるものの、その製造方法に関する記載が見当たらないことから、同物質を引用発明として認定することの可否が問題となった。 知財高裁は、引用文献からは同物質を引用発明として認定することはできないと判断し、本件発明は引用発明に対して新規性を欠...
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*Case2022

2022.12.20 「アストラゼネカ v. 日本ジェネリック・東亜薬品」 東京地裁令和2年(ワ)19198 ― 医療用医薬品シムビコート タービュヘイラーの形態は出所表示機能を有しないとして商品等表示該当性を否定した不正競争行為差止等請求事件判決 ―

1.背景 本件(東京地裁令和2年(ワ)19198)は、気管支喘息用の医療用医薬品である原告商品を製造販売する原告アストラゼネカが、原告商品の形態は商品等表示に当たり、被告東亜薬品が当該商品等表示に類似した形態を商品等表示として使用した後発医薬品である被告商品を製造し、被告日本ジェネリックがこれを販売する行為は、不正競争防止法2条1項1号の不正競争行為に該当するなどと主張して、被告らに対し、被告商品...
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*Case2022

2022.12.13 「中外製薬 v. 沢井製薬・日医工」 知財高裁令和4年(ネ)10065・・・エルデカルシトール前腕部骨折抑制医薬用途発明の新規性を否定(エディロール®後発医薬品に対する特許権侵害差止等請求控訴事件)

Summary 骨粗鬆症治療剤エディロール®カプセルの有効成分エルデカルシトールの前腕部骨折抑制剤に関する医薬用途発明(特許第5969161号)に係る特許権を保有する中外製薬が、沢井製薬及び日医工がその後発医薬品を製造・販売する行為は侵害に当たると主張して、その差止・廃棄を求めた事件。 原審は、本件発明はいずれも乙1文献に記載された発明に基づき新規性が欠如し、本件訂正によってもその無効理由は解消さ...
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*Case2022

2022.11.14 「バイオセレンタック v. コスメディ製薬」 知財高裁令和3年(行ケ)10089・・・ヒアルロン酸溶解型マイクロニードル製剤を巡る特許紛争

Summary コスメディ製薬の溶解型マイクロニードル製剤は、生体親和性の高いヒアルロン酸を基材とした微細なニードル(針)が整列したシート状に成形されたもの。皮膚に貼付することで、ニードルが直接皮膚の内部に入り、溶解・浸透する。 バイオセレンタックも、溶解型マイクロニードル等のDDS技術をもとに経皮吸収製剤等の開発を行っており、溶解型マイクロニードル製剤を巡って、同社が保有する特許第4913030...
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*Case2022

2022.09.30 「再生未来 v. 神戸医療産業都市推進機構」 大阪高裁令和4年(ネ)1273 損害賠償請求控訴事件 管轄違いで原判決取消し・・・受託研究成果物?その発明は誰のもの?

Summary 本件は、公益財団法人神戸医療産業都市推進機構(被控訴人)に研究を委託する契約を締結した医療法人再生未来(控訴人)が、被控訴人の研究者により発明された本件発明が本件契約に基づく研究により得られた成果物であることを前提として、当該研究者個人が本件発明を単独で特許出願したことが契約義務違反等に当たる旨主張して、被控訴人に対し、損害賠償金等の支払を求めた事案である。原審(神戸地裁)は控訴人...
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*Case2022

2022.09.21 「興和 v. 東和薬品」 知財高裁令和4年(ネ)10052 ピタバスタチン製剤の特許権侵害損害賠償等(総額約188億円)請求事件・・・当初差止請求事件から一転、興和敗訴(東和勝訴)となった原因とは

Summary ピタバスタチンを有効成分とする高コレステロール血症治療剤リバロ®の後発医薬品の製造・販売行為がピタバスタチン製剤に関する特許権(特許第5190159号)を侵害するなどと主張して、興和が、東和薬品に対し、損害賠償金等の支払を求めた事件の控訴審。 東和薬品による当該後発医薬品の販売開始(2013年12月)から約9年が経とうとしている。当初の差止請求事件では興和が勝訴しており、その後提起...
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*Case2022

疼痛治療剤リリカ®(プレガバリン)の後発医薬品の特許権侵害訴訟で控訴審(知財高裁)判決出揃う 全ての「痛み」の用途特許は無効、特許権侵害認めず・・・4つの部で本件訂正が新規事項追加か否かへの向き合い方に違い

発明の名称を「イソブチルGABAまたはその誘導体を含有する鎮痛剤」とする特許第3693258号に係る特許権者であるワーナー-ランバートが、効能・効果を「神経障害性疼痛・線維筋痛症に伴う疼痛」とする先発医薬品リリカ®の後発医薬品を販売するなどする行為はいずれも特許権を侵害すると主張し、後発医薬品メーカーらに対し、その後発医薬品の製造、販売等の差止め及び廃棄を求めた特許権侵害差止請求控訴事件。 先発医...
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*Case2022

2022.03.08 「ノバルティス v. アストラゼネカ」 知財高裁令和3年(行ケ)10041・・・COPD治療薬の登録商標「BREZTRI」を巡る争い

Summary 知財高裁は、 アストラゼネカの登録商標「BREZTRI」に対してノバルティスが請求した無効審判事件において、 本件商標は、ノバルティスが商標権者である商標「ONBREZ」及び「BREEZHALER」に類似しない(商標法4条1項11号に該当せず) 本件商標は、ノバルティスのCOPD治療薬「OnbrezBreezhaler」(「オンブレス®吸入用カプセル150μg」及びその専用吸入器「...
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*Case2022

2022.01.19 「メジオン ファーマ v. 特許庁長官」 知財高裁令和2年(行ケ)10122・・・医薬用途発明の実施可能要件を満たすための記載(ウデナフィル/udenafil)

本件(知財高裁令和2年(行ケ)10122)は、発明の名称を「ウデナフィル組成物を用いてフォンタン患者における心筋性能を改善する方法」とする特許出願(特願2017-504434号、特表2017-524705、WO2016/025100)の拒絶査定不服審判事件(不服2019-1474号)について、実施可能要件違反及びサポート要件違反により拒絶すべきものであるとして出願人(メジオン ファーマ/MEZZI...
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*Case2022

2022.01.12 「ポータル インストルメンツ v. 特許庁長官」 知財高裁令和3年(行ケ)10067・・・針を使わない医療用デバイスに用いるカートリッジの意匠登録出願

裁判所は、本願意匠に係る物品「インジェクターカートリッジ」と引用意匠に係る物品「注射器用シリンジ」を同一であると判断した拒絶審決を取り消した。 1.本件の概要 本件(知財高裁令和3年(行ケ)10067)は、意匠登録出願(意願2019-017357)の拒絶査定に対する不服審判請求(不服2020-11187号事件)を不成立とした審決の取消訴訟である。 本件審決は、意匠に係る物品の対比及び類否判断におい...
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*Case2021

2021.11.30 「デビオファーム v. 特許庁長官」 知財高裁令和3年(行ケ)10016; 10017; 10018; 10019; 10020; 10021

エルプラット®点滴静注液中のオキサリプラチンから遊離して生じたシュウ酸は、オキサリプラチン製剤特許の発明特定事項「緩衝剤」に当たらないとして、知財高裁はエルプラット®点滴静注液についてのオキサリプラチン製剤特許に係る特許権存続期間延長を認めず。 1.本件の概要 本件(知財高裁令和3年(行ケ)10016; 10017; 10018; 10019; 10020; 10021)は、発明の名称を「オキサリ...
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*Case2021

2021.11.16 「大塚製薬工場 v. エイワイファーマ・陽進堂」 知財高裁令和3年(ネ)10007

知財高裁は、大塚製薬工場とエイワイファーマ・陽進堂との間で争われていた高カロリー輸液製剤に関する特許権侵害差止請求事件において、大塚製薬工場の請求を認め、原判決を取り消し、エイワイファーマ・陽進堂の「ワンパル®1号輸液/ワンパル®2号輸液」の製造販売等の差止め及びその廃棄を命じた。 本件特許発明は、大塚製薬工場が製造販売する高カロリー輸液用 糖・電解質・アミノ酸・総合ビタミン・微量元素液「エルネオ...
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*Case2021

2021.11.16 「エイワイファーマ v. 大塚製薬工場」 知財高裁令和2年(行ケ)10144

大塚製薬工場とエイワイファーマとの高カロリー輸液を巡る特許紛争・・・エルネオパ NF®輸液特許に対するエイワイファーマによる3度目の無効審判請求。請求不成立審決の取消訴訟でも大塚製薬工場が勝訴。 1.背景 本件(知財高裁令和2年(行ケ)10144)は、大塚製薬工場が保有する「含硫化合物と微量金属元素を含む輸液製剤」に関する特許(第4171216号)のエイワイファーマによる無効審判請求(無効2019...
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*Case2021

2021.09.28 「メディオン v. P1・P2・P3・P4」 大阪地裁令和元年(ワ)5444

1.背景 本件(大阪地裁令和元年(ワ)5444)は、発明の名称を「二酸化炭素含有粘性組成物」とする2件の特許(特許第4659980号及び特許第4912492号。以下、併せて「本件各特許」といい、本件各特許に係る特許権を「本件各特許権」といい、本件各特許に係る発明を「本件各発明」という。)の特許権者であった原告(メディオン・リサーチ・ラボラトリーズ)が、各被告製品の製造販売等を行った訴外2社(ネオケ...
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*Case2021

2021.10.06 「マルホ v. Stay Free」 知財高裁令和3年(行ケ)10032・・・登録商標「ヒルドプレミアム」について「ヒルドイド」に類似・混同するとのマルホの主張を認めず

>前回記事から続く 前回記事: 2021.09.21 「マルホ v. 健栄製薬」 知財高裁令和3年(行ケ)10028; 令和3年(行ケ)10029・・・健栄製薬の登録商標「ヒルドマイルド」について「ヒルドイド」に類似するとのマルホの主張を認める 1.はじめに マルホは、株式会社 Stay Freeが登録した商標「ヒルドプレミアム」に対して、「ヒルドイド」又は「Hirudoid」に類似する等主張して...
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*Case2021

2021.09.21 「マルホ v. 健栄製薬」 知財高裁令和3年(行ケ)10028; 令和3年(行ケ)10029・・・健栄製薬の登録商標「ヒルドマイルド」について「ヒルドイド」に類似するとのマルホの主張を認める

>前回記事から続く 前回記事「2021.08.19 「マルホ v. 健栄製薬」 知財高裁令和3年(行ケ)10030; 令和3年(行ケ)10031・・・健栄製薬の登録商標「ヒルドソフト」について「ヒルドイド」に類似・混同するとのマルホの主張を認めず」 1.はじめに マルホは、健栄製薬の「ヒルマイルド」の販売等が、ヒルドイド®に係るマルホの商標権の侵害及び不正競争行為に該当すると主張して、2021年1...
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*Case2021

2021.08.19 「マルホ v. 健栄製薬」 知財高裁令和3年(行ケ)10030; 令和3年(行ケ)10031・・・健栄製薬の登録商標「ヒルドソフト」について「ヒルドイド」に類似・混同するとのマルホの主張を認めず

>前回記事から続く 前回記事「マルホ「ヒルドイド」商標権の侵害・不正競争行為に基づき、健栄製薬「ヒルマイルド」の販売差止仮処分の申立て」 マルホは、健栄製薬の「ヒルマイルド」の販売等が、ヒルドイド®に係るマルホの商標権の侵害及び不正競争行為に該当すると主張して、2021年1月21日付で、大阪地方裁判所に、「ヒルマイルド」の販売差止等を求めて仮処分の申立てを行った(2021.01.22 マルホ pr...
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*Case2021

2021.06.29 「ネオケミア v. メディオン」 知財高裁令和2年(行ケ)10051; 知財高裁令和2年(行ケ)10052; 2021.07.20 知財高裁令和2年(行ケ)10053

1.背景 本件各訴訟(知財高裁令和2年(行ケ)10051;知財高裁令和2年(行ケ)10052; 知財高裁令和2年(行ケ)10053)は、メディオン・リサーチ・ラボラトリーズ(以下、「メディオン」と略す。)が特許権者である「二酸化炭素含有粘性組成物」に関する特許4659980号及び特許4912492号(いずれも2018年10月5日に満了)及び「二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物」に関する特許5643...
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*Case2021

2021.04.14 「訴訟行為の排除を求める申立ての却下決定に対する抗告審の取消決定に対する許可抗告事件」 最高裁令和2年(許)37

塩野義らとギリアドとの抗HIV薬を巡る特許権侵害訴訟・・・弁護士職務基本規程57条に違反する訴訟行為について、相手方である当事者は、同条違反を理由として、これに異議を述べ、裁判所に対しその行為の排除を求めることはできない。 1.背景 本件(最高裁令和2年(許)37)は、「HIVインテグラ―ゼ阻害活性を有する多環性カルバモイルピリドン誘導体」に関する特許4295353号の特許権者である塩野義製薬及び...
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*Case2021

2021.03.25 「沢井製薬 v. 東レ」 知財高裁令和2年(行ケ)10041

レミッチ®(ナルフラフィン)の医薬用途特許の進歩性。裁判所は、公知文献の仮説や推論が動機付けを基礎づける場合はあるが、本件においては、技術的な裏付けの乏しい一つの仮説にすぎないものであり、「止痒剤」用途を動機付けるとは認められない、と判断した。 1.はじめに 本件(知財高裁令和2年(行ケ)10041)は、東レの「止痒剤」に関する特許(第3531170号)に対して沢井製薬が請求した無効審判(無効20...
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*Case2020

2020.12.24 「大塚製薬工場 v. エイワイファーマ・陽進堂」 東京地裁平成30年(ワ)29802

東京地裁は、大塚製薬工場とエイワイファーマ・陽進堂との間で争われていた高カロリー輸液製剤に関する特許権侵害差止請求事件において、エイワイファーマが製造販売する「ワンパル®1号輸液/ワンパル®2号輸液」は大塚製薬工場の「エルネオパ®NF1号輸液/エルネオパ®NF2号輸液」を保護する特許権を侵害する旨主張した大塚製薬工場の請求を棄却した。 1.事案の概要 本件(東京地裁平成30年(ワ)29802)は、...
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*Case2021

2021.03.17 「X v. 小野薬品・Y」 知財高裁令和2年(ネ)10052

元大学院生が、小野薬品及び本庶氏が共有する抗PD-L1抗体に関する特許権に係る発明の共同発明者であると主張して同特許権の持分の一部移転登録手続等を請求した事件(控訴審判決) 1.事件の背景 本件(知財高裁令和2年(ネ)10052)は、控訴人(X)が、抗PD-L1抗体を有効成分として含む癌治療剤に関する特許第5885764号(*1)に係る発明は、控訴人が大学院在籍中に行った実験結果やその分析から得ら...
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*Case2020

2020.12.02 「東レ v. 沢井製薬・ニプロ」 知財高裁令和2年(行ケ)10096, 令和2年(行ケ)10097, 令和2年(行ケ)10098(中間判決)

1.事件の背景・中間判決の概要 東レが保有する「止痒剤」に関する特許権(特許第3531170号)の3件の存続期間の延長登録を無効とした各審決に対して、東レ(原告)が、無効審判請求人である沢井製薬及び特許法148条1項に基づいて各審判に参加したニプロを被告として、取消しを求めた延長登録無効審決取消訴訟で、2020年12月2日、知財高裁は、「被告ニプロの被告適格に関する本案前の抗弁は理由がない。」との...
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*Case2020

2020.12.15 「ヘルシン・大鵬薬品 v. ニプロ」 知財高裁令和元年(行ケ)10136・・・5-HT3受容体拮抗型制吐剤アロキシ®(パロノセトロン)のジェネリック参入の動き

1.はじめに ヘルシン社のアロキシ®で訴訟と言えば、2019年初めに出された米国最高裁判決を連想する方もいるかも知れませんが、今回取り上げるのは日本の話、ヘルシン社が保有する「パロノセトロン液状医薬製剤」に関する特許5551658の無効審決取消訴訟です。被告(無効審判請求人)はニプロであり、原告である特許権者(ヘルシン社)側には実施権者である大鵬薬品が補助参加しました。 本件特許権は、ヘルシン社か...
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*Case2020

2020.10.28 「日本ケミファ・ダイト v. ジー.ディー.サール」 知財高裁令和元年(行ケ)10137

1.背景 セレコックス錠®(有効成分: セレコキシブ)を保護する特許~先発メーカーとジェネリックメーカーの攻防・・・本件(知財高裁令和元年(行ケ)10137)は、被告(ジー.ディー.サール)が保有する「セレコキシブ組成物」に関する特許3563036号(本件特許)に対して無効審判(無効2018-800071)を請求した原告ら(日本ケミファ及びダイト)が、特許庁がした請求不成立審決(進歩性欠如、サポー...
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*Case2020

2020.08.21 「X v. 小野薬品・Y」 東京地裁平成29年(ワ)27378

当時の大学院生が、小野薬品及び本庶氏が共有する抗PD-L1抗体に関する特許権に係る発明の共同発明者であると主張して同特許権の持分の一部移転登録手続等を請求した事件・・・本件(東京地裁平成29年(ワ)27378)は、2000年4月から2002年3月まで京都大学大学院生命科学研究科(生体制御分野)の修士課程に在籍しZ教授の研究室(Z研)に所属していた原告Xが、抗PD-L1抗体を有効成分として含む癌治療...
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*Case2020

2020.08.05 「ネオケミア v. メディオン」 知財高裁令和元年(行ケ)10082; 10084

炭酸ガスの効能を利用したフェイス用パック剤、いわゆる「炭酸ガスパック」を巡る、株式会社メディオン・リサーチ・ラボラトリーズ(以下メディオン)とネオケミア株式会社(以下ネオケミア)との特許係争において、2020年8月5日に二つの知財高裁判決(知財高裁令和元年(行ケ)10082; 10084)が出された。これまで特許権者であるメディオンが、被告ネオケミアに対する特許侵害訴訟においても勝訴、ネオケミアに...
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*Case2020

2020.02.19 「ニプロ v. 千葉大学・扶桑薬品工業」 知財高裁平成30年(行ケ)10165

用時混合型急性血液浄化用薬液の進歩性(2): 知財高裁平成30年(行ケ)10165 被告(千葉大学・扶桑薬品工業)が保有する「安定な炭酸水素イオン含有薬液」に関する特許(第5636075号)に対して原告(ニプロ)がした無効審判請求の不成立審決(無効2017-800015号)取消訴訟。 裁判所は、 当業者は引用発明において相違点に係る本件訂正発明の構成とすることを容易に想到することができたものと認め...
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*Case2019

2019.07.25 「シオノケミカル v. イコス」 特許庁審決 無効2017-800140号事件

タダラフィルの特定用量製剤(シアリス®錠)特許: 特許庁審決 無効2017-800140号事件 イコス・コーポレイションが保有する「単位製剤」に関する特許(第4975214号; 存続期間満了日2020.4.26)に対してシオノケミカル(株)が請求した無効審判。審判合議体は、訂正を認めたうえで、本件発明1~13は無効理由2(進歩性欠如)により無効にすべきものであると判断した。 訂正後の請求項1(本件...
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*Case2019

2019.11.28 「ニプロ v. イーライ リリー」 知財高裁平成30年(行ケ)10115; 10116

アリムタ®のビタミン療法特許(進歩性と臨床試験の公然実施について): 知財高裁平成30年(行ケ)10115; 10116 【背景】 イーライリリーが保有する「新規な葉酸代謝拮抗薬の組み合わせ療法」に関する特許5102928及びその分割出願による特許5469706に対してニプロがした無効審判請求の不成立審決(無効2014-800208及び無効2015-800006)の取消訴訟。 争点は、進歩性及び新...
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*Case2019

2019.11.14 「東和薬品・日本ケミファ・ヘキサル v. ジー.ディー.サール」 知財高裁平成30年(行ケ)10110; 10112; 10155

セレコックス(セレコキシブ) 数値範囲を発明特定事項に含む発明のサポート要件:  知財高裁平成30年(行ケ)10110; 10112; 10155 【背景】 「セレコキシブ組成物」に関する特許(第3563036号)に対する無効審判(無効2016-800112号)の請求不成立審決とされた部分(訂正後の請求項1~5、7~19についての明確性要件違反、実施可能要件違反、サポート要件違反、新規性欠如、進歩...
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*Case2019

2019.07.10 「テバ v. メルク・シャープ・アンド・ドーム」特許庁審決 無効2018-800106号事件

ゼチーア®(エゼチミブ)の延長登録無効審判: 無効2018-800106号事件 「特許発明の実施することができなかった期間(特許法125条の2第3号)」に特許権者の特許発明を実施する意思及び能力が必要か。必要であるとして、処分を受けた者が通常実施権者である場合、その実施許諾時期がその期間に影響するのか。 メルク・シャープ・アンド・ドーム(MSD)が保有する「低コレステロール血症薬剤として有用なヒド...
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2019.06.12 「バイエル薬品 v. コーアイセイ・日本ケミファ・扶桑薬品工業・日本ジェネリック・コーアバイオテックベイ」 東京地裁平成30年(ワ)28391

特許侵害の立証について(炭酸ランタン製剤特許侵害事件): 東京地裁平成30年(ワ)28391 【背景】 バイエル薬品が、被告ら(コーアイセイ、日本ケミファ、扶桑薬品工業、日本ジェネリック及びコーアバイオテックベイ)に対し、バイエル薬品の高リン血症治療剤であるホスレノール®(一般名:炭酸ランタン水和物)のジェネリックである炭酸ランタンOD錠各製剤の生産等の差止め及び廃棄を求めた特許権侵害差止請求事件...
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*Case2019

2019.05.17 「Dana-Farber Cancer Institute, Inc. v. Ono Pharmaceutical Co., Ltd. et al」 UNITED STATES DISTRICT COURT DISTRICT OF MASSACHUSETTS Case 1:15-cv-13443-PBS

2019年5月17日、米国地裁は、PD-1に関する所謂「本庶特許」について、Dana-Farber Cancer InstituteのFreeman博士とWood博士の二名が共同発明者であるとの判決を下しました。以下、判決文の一部を引用。 "Dr. Honjo reached out to Dr. Wood to find PD-L1 because he did not fully unders...
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