*Topics 2020年、医薬系”特許的”な出来事を振り返る。 2020年の医薬系"特許的"な出来事を振り返りました。 COVID-19に対するイノベーションのレジリエンス、パテントリンケージシステムの不透明感、進歩性の顕著な効果、抗PD-1/PD-L1抗体発明の帰属をめぐる争い、プラルエント®販売停止発表・・・振り返るといろいろあったよね・・・ 1.COVID-19パンデミック危機に対するイノベーションのレジリエンス 今年初めから世界的に蔓延した新型コロナウ... 2020.12.29 0 *TopicsCOVID-19
*Case2020 2020.12.02 「東レ v. 沢井製薬・ニプロ」 知財高裁令和2年(行ケ)10096, 令和2年(行ケ)10097, 令和2年(行ケ)10098(中間判決) 1.事件の背景・中間判決の概要 東レが保有する「止痒剤」に関する特許権(特許第3531170号)の3件の存続期間の延長登録を無効とした各審決に対して、東レ(原告)が、無効審判請求人である沢井製薬及び特許法148条1項に基づいて各審判に参加したニプロを被告として、取消しを求めた延長登録無効審決取消訴訟で、2020年12月2日、知財高裁は、「被告ニプロの被告適格に関する本案前の抗弁は理由がない。」との... 2020.12.26 0 *Case2020FormalityInterested party/ConflictPatent term extension◆Nalfurafine★★・Indication
*Case2020 2020.12.15 「ヘルシン・大鵬薬品 v. ニプロ」 知財高裁令和元年(行ケ)10136・・・5-HT3受容体拮抗型制吐剤アロキシ®(パロノセトロン)のジェネリック参入の動き 1.はじめに ヘルシン社のアロキシ®で訴訟と言えば、2019年初めに出された米国最高裁判決を連想する方もいるかも知れませんが、今回取り上げるのは日本の話、ヘルシン社が保有する「パロノセトロン液状医薬製剤」に関する特許5551658の無効審決取消訴訟です。被告(無効審判請求人)はニプロであり、原告である特許権者(ヘルシン社)側には実施権者である大鵬薬品が補助参加しました。 本件特許権は、ヘルシン社か... 2020.12.19 0 *Case2020Utility/Description requirement◆Palonosetron★★・Composition/Formulation
*Pharma/IP news 知的財産権とCOVID-19についての製薬団体のステートメント 1.はじめに 製薬産業にとって、知的財産権はイノベーションの原動力であり、成功確率が極めて低い挑戦にも敢えて膨大な投資ができるインセンティブを与えてくれます。いまだに有効な治療法が見つかっていない病気に対する、新しい治療薬や診断薬等(アンメット・メディカル・ニーズ)への挑戦と投資が繰り返され、幾多の発明が生まれては消え、患者様や医療現場に至るものは極僅か。それでも世の中に出た医薬品には患者様や医療... 2020.12.03 2 *Pharma/IP newsCompulsory licensingCOVID-19
*Pharma/IP news 武漢ウイルス研究所と中国人民解放軍軍事科学院との共同研究成果・・・新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症に対するレムデシビルの使用に関する特許出願について 2020年2月に中国武漢ウイルス研究所が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)にレムデシビルが有効であると発表してから約10か月が経とうとしている現在、ギリアド社が開発を進めたレムデシビルは日本を含む一定の国で新型コロナウイルスの治療薬「ベクルリー®(Veklury®)」として承認に至り、これまで治療薬がなかった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患した患者の命を救うための新たな手... 2020.11.21 0 *Pharma/IP newsCOVID-19◆Remdesivir
*Case2020 2020.10.28 「日本ケミファ・ダイト v. ジー.ディー.サール」 知財高裁令和元年(行ケ)10137 1.背景 セレコックス錠®(有効成分: セレコキシブ)を保護する特許~先発メーカーとジェネリックメーカーの攻防・・・本件(知財高裁令和元年(行ケ)10137)は、被告(ジー.ディー.サール)が保有する「セレコキシブ組成物」に関する特許3563036号(本件特許)に対して無効審判(無効2018-800071)を請求した原告ら(日本ケミファ及びダイト)が、特許庁がした請求不成立審決(進歩性欠如、サポー... 2020.11.07 1 *Case2020Inventive step/ObviousnessUtility/Description requirement◆Celecoxib★★・Composition/Formulation
*Case2020 2020.07.22 「X v. アムジェン」 東京地裁平成31年(ワ)1409 腫瘍溶解性ウイルスの開発競争に特許侵害訴訟も勃発(G47Δ/DS-1647 v. T-VEC/IMLYGIC)・・・本件治験が特許法69条1項「試験又は研究のためにする特許発明の実施」に該当するか・・・ 腫瘍溶解性ウイルスの開発競争 東京大学医科学研究所の藤堂具紀教授は、がん細胞でのみ増殖可能となるよう設計された遺伝子組換え第三世代がん治療用単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)である「DS-16... 2020.10.17 1 *Case2020InfringementInjunctionResearch exemption◆Talimogene laherparepvec★★★・Indication・・・Thanks for your comments
*Case2020 2020.09.16 「メディミューン v. 国」 東京地裁令和元年(行ウ)536 Boston Pharmaceuticals社がMedImmune社から取得したMEDI7169のPCT出願、日本移行手続期間徒過でみなし取下げ・・・本件(東京地裁令和元年(行ウ)536)は、MedImmune社(原告メディミューン)が、国(被告)に対し、MedImmune社が国内書面提出期間内に明細書等翻訳文を提出することができなかったことについて、特許法184条の4第4項所定の「正当な理由」が... 2020.10.12 0 *Case2020Formality◆Avizakimab★・Compound
*Case2020 2020.08.26 「エイワイファーマ v. 大塚製薬工場」 知財高裁令和元年(行ケ)10155 大塚製薬工場とエイワイファーマとの高カロリー輸液を巡る特許紛争・・・本件(知財高裁令和元年(行ケ)10155)は、大塚製薬工場が保有する「含硫化合物と微量金属元素を含む輸液製剤」に関する特許(第4171216号)のエイワイファーマによる無効審判請求(無効2018-800128号事件)を不成立とした審決の取消訴訟であり、争点は、特許法29条の2違反についての認定の誤りの有無である。 裁判所は、甲1に... 2020.09.16 1 *Case2020Post-published prior art・Composition/Formulation・Package/Container
*Case2020 2020.08.21 「X v. 小野薬品・Y」 東京地裁平成29年(ワ)27378 当時の大学院生が、小野薬品及び本庶氏が共有する抗PD-L1抗体に関する特許権に係る発明の共同発明者であると主張して同特許権の持分の一部移転登録手続等を請求した事件・・・本件(東京地裁平成29年(ワ)27378)は、2000年4月から2002年3月まで京都大学大学院生命科学研究科(生体制御分野)の修士課程に在籍しZ教授の研究室(Z研)に所属していた原告Xが、抗PD-L1抗体を有効成分として含む癌治療... 2020.09.11 1 *Case2020Inventorship/Remuneration◆Nivolumab★★・Indication
*Case2020 2020.08.05 「ネオケミア v. メディオン」 知財高裁令和元年(行ケ)10082; 10084 炭酸ガスの効能を利用したフェイス用パック剤、いわゆる「炭酸ガスパック」を巡る、株式会社メディオン・リサーチ・ラボラトリーズ(以下メディオン)とネオケミア株式会社(以下ネオケミア)との特許係争において、2020年8月5日に二つの知財高裁判決(知財高裁令和元年(行ケ)10082; 10084)が出された。これまで特許権者であるメディオンが、被告ネオケミアに対する特許侵害訴訟においても勝訴、ネオケミアに... 2020.09.09 0 *Case2020Inventive step/ObviousnessInventorship/Remuneration★★・Composition/Formulation
*Case2020 リリカ®用途特許を巡るジェネリックメーカーの動き(2) 2020年8月17日、2019年度国内売上(薬価ベース)が1000億円を超えているといわれている疼痛治療剤(神経障害性疼痛・繊維筋痛症)リリカ®(有効成分: プレガバリン)のジェネリックが、リリカ®の用途特許の無効審決を踏まえて、とうとう初承認に至りました。 2020年7月14日、リリカ®の用途特許(第3693258)について先発メーカーのファイザー(特許権者名義はワーナー-ランバート社)と多くの... 2020.08.17 3 *Case2020*Pharma/IP newsUtility/Description requirement◆Pregabalin
*Case2020 2020.07.02 「アメリカ合衆国 v. 高田製薬」 知財高裁平成30年(行ケ)10158 (A事件); 10113 (B事件) ベルケイド®(凍結乾燥粉末形態のボルテゾミブ(Bortezomib)のマンニトールエステル)に関する特許: 知財高裁平成30年(行ケ)10158 (A事件); 10113 (B事件) 1.背景 本事件は、「ボロン酸化合物製剤」に関する特許(第4162491号)の無効審判において特許庁がした請求不成立審決及び無効審決(無効2016-800096)に対して、特許権者(アメリカ合衆国)及び審判請求人(高... 2020.08.15 3 *Case2020Inventive step/ObviousnessUtility/Description requirement◆Bortezomib★★★・Composition/Formulation・Compound
*Pharma/IP news うがい薬といえば・・・ もう4年以上前になりますが、2016年2月9日、(株)明治は、登録商標 「カバくん」に類似したキャラクターを使用した商品の製造販売が不正競争行為に当たると主張して、ムンディファーマ(株)およびシオノギヘルスケア(株)に対して、同行為の差止等の仮処分命令を求めて東京地裁に申立てを行ったと報じました。 「カバくん」の商標として例えば、登録5784517 2016年7月6日、ムンディファーマは、イソジン... 2020.08.11 3 *Pharma/IP newsCOVID-19Trademark/Unfair competition◆Povidone-Iodine
*Pharma/IP news 抗PD-1抗体に関する本庶特許の発明者を巡る米国での裁判、そして日本・・・(2) >前回記事から続く 前回記事「抗PD-1抗体に関する本庶特許の発明者を巡る米国での裁判、そして日本・・・」 2020年7月14日、CAFCは、抗PD-1抗体等に関する6つの米国特許(所謂「本庶特許」)の共同発明者として本庶氏とともに研究に貢献したWood氏とダナファーバーがん研究所のFreeman氏の2名が追加されるべきであるとした米国マサチューセッツ州連邦地裁判決を支持する判決を下しました(20... 2020.07.15 0 *Pharma/IP newsInventorship/Remuneration◆Nivolumab
*Pharma/IP news 抗PD-1抗体に関する本庶特許の発明者を巡る米国での裁判、そして日本・・・ 2020年6月19日に掲載された小野薬品の有価証券報告書(2020年3月期通期)によると、現在、米国CAFCにて、6つの米国特許(以下、「本庶特許」という)の発明者として本庶氏とともに研究に貢献したWood氏とダナファーバーがん研究所のFreeman氏の2名が共同発明者として追加されるべきか否かが争われているとのことです。 Patent NumberClaim 17,595,048A method... 2020.06.19 0 *Pharma/IP newsInventorship/Remuneration◆Nivolumab
*Case2020 2020.06.17 「X v. アルコンリサーチ/協和キリン」 知財高裁令和元年(行ケ)10118 差戻審知財高裁判決が発明効果の顕著性を認め原告の請求棄却: 知財高裁令和元年(行ケ)10118 1.背景 本件は、協和キリン及びアルコンリサーチが保有する「アレルギー性眼疾患を処置するためのドキセピン誘導体を含有する局所的眼科用処方物」に関する特許第3068858号の無効審判請求(無効2011-800018号事件)に対する不成立審決の取消訴訟である。本件化合物を本件各発明に係る用途に適用することを... 2020.06.19 4 *Case2020Advantageous effectsInventive step/Obviousness◆Olopatadine★★★・Indication・・・Thanks for your comments
*Pharma/IP news 中外 エディロール用途特許侵害で沢井・日医工を提訴 2020年5月29日付の中外製薬のプレスリリース(エディロール®カプセルに関する特許権侵害訴訟の提起について)によると、2020年5月29日、中外製薬は、骨粗鬆症治療剤(活性型ビタミンD3製剤)エディロール®カプセル0.5μg、同0.75μg(一般名: エルデカルシトール(Eldecalcitol))について、同製品の後発医薬品の製造販売承認取得者である沢井製薬および日医工に対し、中外製薬および大... 2020.05.29 7 *Pharma/IP newsPatent linkage◆Eldecalcitol・・・Thanks for your comments
*Pharma/IP news レムデシビル(Remdesivir)に関連する特許出願について 1. レムデシビル(Remdesivir)について ギリアドのプレスリリースによると、Remdesivir(開発コード: GS-5734)は、エボラウイルス、マールブルグウイルス、MERSウイルス、SARSウイルスを含む、複数のエマージングウイルス病原体に対し、in vitroと動物モデルを用いたin vivoの両方で広範な抗ウイルス活性を有する開発中の核酸アナログであり、これまでに、健常ボランテ... 2020.03.22 2 *Pharma/IP newsCOVID-19◆Remdesivir
*Pharma/IP news アビガン®錠(ファビピラビル(favipiravir))の物質特許 1.アビガン®錠について ファビピラビル アビガン®錠200mg(一般名: ファビピラビル(favipiravir))は、富山化学工業(株)(現:富士フイルム富山化学(株))により研究・創製された低分子の経口抗インフルエンザウイルス薬です。RNAポリメラーゼを選択的に阻害し、抗インフルエンザウイルス活性を示します。 ファビピラビルは、非臨床試験において鳥インフルエンザウイルスA(H5N1)及びA(... 2020.03.18 0 *Pharma/IP newsCOVID-19◆Favipiravir
*Case2020 2020.02.19 「ニプロ v. 千葉大学・扶桑薬品工業」 知財高裁平成30年(行ケ)10165 用時混合型急性血液浄化用薬液の進歩性(2): 知財高裁平成30年(行ケ)10165 被告(千葉大学・扶桑薬品工業)が保有する「安定な炭酸水素イオン含有薬液」に関する特許(第5636075号)に対して原告(ニプロ)がした無効審判請求の不成立審決(無効2017-800015号)取消訴訟。 裁判所は、 当業者は引用発明において相違点に係る本件訂正発明の構成とすることを容易に想到することができたものと認め... 2020.03.08 0 *Case2020Inventive step/Obviousness★★・Composition/Formulation
*Pharma/IP news エビリファイ®用途特許を巡るジェネリックメーカーの動き (2) エビリファイ®はアリピプラゾール(aripiprazole)を有効成分とする抗精神病薬であり、日本では「統合失調症」の効能・効果で2006年1月に製造販売承認を取得した。世界での売上は 2014年度には6,542億円(そのうち米国は5,225億円)に達し、大塚ホールディングス株式会社の連結売上高の約4割を占めた。現在は、ジェネリックの参入により売り上げは落ち込んでいるが(米国では、2015年4月に... 2020.03.07 3 *Pharma/IP newsOff-label /Skinny label/Carve-out label◆Aripiprazole・Indication
*Case2020 2020.02.25 「ブロード研究所・MIT v. 特許庁長官」 知財高裁平成31年(行ケ)10011 ブロード研究所によるCrispr/Cas9に関する発明(2):知財高裁平成31年(行ケ)10011 【背景】 「遺伝子産物の発現を変更するためのCRISPR-Cas系および方法」に関する特許出願(特願2016-128599; 特開2016-171817)の特許法29条の2及び29条2項により拒絶とした審決(不服2017-13796号)の取消訴訟。 関連(同日判決記事):2020.02.25 「ブロ... 2020.03.04 0 *Case2020Inventive step/ObviousnessNeed for dataPost-published prior art★★・Screening assay/tool
*Case2020 2020.02.25 「ブロード研究所・MIT・ハーバード大学 v. 特許庁長官」 知財高裁平成31年(行ケ)10010 ブロード研究所によるCrispr/Cas9に関する発明: 知財高裁平成31年(行ケ)10010 「配列操作のための系,方法および最適化ガイド組成物のエンジニアリング」に関する特許出願(特願2016-117740; 特開2016-165307)の特許法29条の2及び29条2項により拒絶とした審決(不服2017-13795号)の取消訴訟。知財高裁は、本願発明は引用発明1(引用例1: PCT/US201... 2020.02.29 2 *Case2020Need for dataPost-published prior art★★・Screening assay/tool
*Case2020 2020.02.18 「ネオケミア v. メディオン」 知財高裁令和元年(行ケ)10083 メディオンの炭酸パック特許: 知財高裁令和元年(行ケ)10083 【背景】 メディオン(被告)が保有する「二酸化炭素含有粘性組成物」に関する特許(第4912492号)の無効審判請求(無効2018-800054号)不成立審決取消訴訟。争点は進歩性。 本件審決が認定した引用発明、本件発明1と引用発明との一致点及び相違点1: 一致点 医薬組成物又は化粧料として使用される二酸化炭素含有粘性組成物を得るため... 2020.02.26 0 *Case2020Inventorship/Remuneration★・Composition/Formulation
*Pharma/IP news 2020年2月 ゼチーア®(エゼチミブ)ジェネリック承認 10社以上が参入 2020年2月17日、高脂血症治療剤ゼチーア®錠のジェネリック(昨年8月承認のAGを除く)の承認を取得したジェネリックメーカーは10社以上となりました。2020年6月の薬価基準収載・発売が見込まれます。ゼチーア®錠の再審査期間(2007年4月18日~2015年4月17日)が終了しているため、有効成分であるエゼチミブを保護する物質特許(第2803908号)の満了(5年の延長のため2019年9月14日... 2020.02.17 3 *Pharma/IP newsOff-label /Skinny label/Carve-out labelPatent linkage◆Ezetimibe・・・Thanks for your comments
*Case2019 2019.07.25 「シオノケミカル v. イコス」 特許庁審決 無効2017-800140号事件 タダラフィルの特定用量製剤(シアリス®錠)特許: 特許庁審決 無効2017-800140号事件 イコス・コーポレイションが保有する「単位製剤」に関する特許(第4975214号; 存続期間満了日2020.4.26)に対してシオノケミカル(株)が請求した無効審判。審判合議体は、訂正を認めたうえで、本件発明1~13は無効理由2(進歩性欠如)により無効にすべきものであると判断した。 訂正後の請求項1(本件... 2020.01.26 0 *Case2019Inherent anticipationInventive step/Obviousness◆Tadalafil★★・Dosage regimen・Indication
*Case2019 2019.10.23 「ワイス v. 国(処分行政庁 特許庁長官)」東京地裁平成31年(行ウ)162 特許料の追納期間徒過の救済要件「正当な理由」に関する事案(ファイザーのgedatolisibを保護する物質特許): 東京地裁平成31年(行ウ)162 【背景】 本件は、特許法112条1項所定の特許料追納期間中に特許料等を納付せず同条4項により消滅したものとみなされた「PI3キナーゼおよびmTOR阻害剤としてのトリアジン化合物」に関する特許第4948677号の特許権の原特許権者である原告が、法112... 2020.01.19 0 *Case2019Formality◆Gedatolisib★・Compound
*Case2019 2019.12.25 「杏林製薬、メルク・シャープ・アンド・ドーム v. 東興薬品工業」 知財高裁平成31年(行ケ)10006; 知財高裁平成31年(行ケ)10058 ナゾネックス®点鼻液 モメタゾンフロエート水性懸濁液を含有する1日1回鼻腔内投与されるアレルギー性鼻炎治療薬の進歩性判断とオーソライズド・ジェネリック戦略: 知財高裁平成31年(行ケ)10006(第1事件); 知財高裁平成31年(行ケ)10058(第2事件) 【背景】 メルク・シャープ・アンド・ドームが保有する「気道流路および肺疾患の処置のためのモメタゾンフロエートの使用」に関する特許(第3480... 2019.12.28 2 *Case2019Advantageous effectsInherent anticipationInventive step/Obviousness◆Mometasone★★★・Composition/Formulation・Dosage regimen・Indication
*Case2019 2019.11.28 「ニプロ v. イーライ リリー」 知財高裁平成30年(行ケ)10115; 10116 アリムタ®のビタミン療法特許(進歩性と臨床試験の公然実施について): 知財高裁平成30年(行ケ)10115; 10116 【背景】 イーライリリーが保有する「新規な葉酸代謝拮抗薬の組み合わせ療法」に関する特許5102928及びその分割出願による特許5469706に対してニプロがした無効審判請求の不成立審決(無効2014-800208及び無効2015-800006)の取消訴訟。 争点は、進歩性及び新... 2019.12.24 6 *Case2019Inventive step/ObviousnessNovelty◆Pemetrexed★★・Combination therapy・Dosage regimen
*Case2019 2019.11.14 「東和薬品・日本ケミファ・ヘキサル v. ジー.ディー.サール」 知財高裁平成30年(行ケ)10110; 10112; 10155 セレコックス(セレコキシブ) 数値範囲を発明特定事項に含む発明のサポート要件: 知財高裁平成30年(行ケ)10110; 10112; 10155 【背景】 「セレコキシブ組成物」に関する特許(第3563036号)に対する無効審判(無効2016-800112号)の請求不成立審決とされた部分(訂正後の請求項1~5、7~19についての明確性要件違反、実施可能要件違反、サポート要件違反、新規性欠如、進歩... 2019.12.19 0 *Case2019Utility/Description requirement◆Celecoxib★★・Composition/Formulation
*Case2019 2019.11.11 「バイエル薬品 v. コーアイセイ」 知財高裁平成31年(行ケ)10003 バイエルの炭酸ランタンOD錠特許 サポート要件満たさず無効: 知財高裁平成31年(行ケ)10003 「ランタン化合物を含む医薬組成物」に関する特許(第6093829号)を保有するバイエル薬品(原告)は、特許庁が無効2017-800104号事件(請求人: コーアイセイ)についてした審決のうちサポート要件違反を理由に特許無効とした部分の取消しを求めて審決取消訴訟を提起した。裁判所も、バイエル薬品主張の... 2019.12.13 3 *Case2019Patent linkagePatent term extensionUtility/Description requirement◆Lanthanum Carbonate Hydrate★★★
*Pharma/IP news コセンティクス(Cosentyx)®特許の延長について コセンティクス(Cosentyx)®を保護する特許の存続期間延長について紹介するとともに、最後に延長の登録要件と効力に関して疑問に思った点に触れたい。 コセンティクス®は、ノバルティスが開発したセクキヌマブ(Secukinumab)(遺伝子組換え)を有効成分とするヒト型抗ヒトIL-17Aモノクローナル抗体製剤である。 日本では、2014年12月26日にプレフィルドシリンジ製剤である「コセンティクス... 2019.11.30 1 *Pharma/IP newsPatent term extension◆Secukinumab・・・Thanks for your comments
*Case2019 2019.10.30 「サノフィ v. アムジェン」 知財高裁平成31年(ネ)10014 抗PCSK9抗体を巡るサノフィ(プラルエントPraluent®)とアムジェン(レパーサRepatha®)の争い: 知財高裁平成31年(ネ)10014 【背景】 「プロタンパク質コンベルターゼスブチリシンケクシン9型(PCSK9)に対する抗原結合タンパク質」に関する特許権(第5705288号及び第5906333号)を保有するアムジェンが、サノフィによるプラルエント® (Praluent®)(被告製品... 2019.11.24 1 *Case2019Functional language claimInfringementInjunctionInventive step/ObviousnessUtility/Description requirement◆Alirocumab◆Evolocumab★★★・Compound
*Case2019 2019.10.03 「バクスアルタ v. 中外製薬」 知財高裁平成30年(ネ)10043 機能的表現抗体クレームの技術的範囲の解釈(中外エミシズマブ(ヘムライブラ®)): 知財高裁平成30年(ネ)10043 (原審: 2018.03.28 「バクスアルタ v. 中外製薬」 東京地裁平成28年(ワ)11475) 【背景】 「第Ⅸ因子/第Ⅸa因子の抗体および抗体誘導体」に関する特許権(特許第4313531号; 存続期間満了日は2020年9月13日)に係る特許発明の技術的範囲に属すると主張し... 2019.11.10 1 *Case2019Functional language claimInfringementInjunction◆Emicizumab★★★・Composition/Formulation
*Pharma/IP news 第一三共がADC技術の帰属を巡り訴訟提起 第一三共(株)の2019年11月5日付プレスリリース(「当社の抗体薬物複合体(ADC)技術に関する訴訟の提起について」)によると、第一三共は、2008年7月から2015年6月にかけて抗体薬物複合体(ADC)の共同研究を実施していたSeattle Genetics, Inc.(シアトル ジェネティクス社)から、第一三共のADC品に関する特定の知的財産権の帰属を主張する旨の異議の通知を受けたことから、... 2019.11.05 1 *Pharma/IP newsInventorship/Remuneration◆Trastuzumab Deruxtecan
*Case2019 2019.08.28 「盐城捷康三氯蔗糖制造有限公司(ジェイケー スクラロース) v. 三栄源エフ・エフ・アイ」 知財高裁平成30年(行ケ)10164 酸味のマスキング方法の容易想到性: 知財高裁平成30年(行ケ)10164 被告(三栄源エフ・エフ・アイ)が保有する「酸味のマスキング方法」に関する特許第3916281号に対して原告(ジェイケー スクラロース)が請求した無効審判(無効2014-800118)の無効審決(一次審決)を取消す旨の判決(2017.07.19 「三栄源エフ・エフ・アイ v. ジェイケー スクラロース」 知財高裁平成28年(行... 2019.09.16 0 *Case2019Inventive step/Obviousness★・Composition/Formulation
*Case2019 2019.07.10 「テバ v. メルク・シャープ・アンド・ドーム」特許庁審決 無効2018-800106号事件 ゼチーア®(エゼチミブ)の延長登録無効審判: 無効2018-800106号事件 「特許発明の実施することができなかった期間(特許法125条の2第3号)」に特許権者の特許発明を実施する意思及び能力が必要か。必要であるとして、処分を受けた者が通常実施権者である場合、その実施許諾時期がその期間に影響するのか。 メルク・シャープ・アンド・ドーム(MSD)が保有する「低コレステロール血症薬剤として有用なヒド... 2019.09.06 1 *Case2019Patent term extension◆Ezetimibe★★・Compound
*Case2019 2019.05.29 「ジェネンテック v. サンド・協和発酵キリン」 東京地裁平成29年(ワ)44053 リツキサン®の併用療法における用途特許侵害訴訟でサンド・協和キリンが勝訴: 東京地裁平成29年(ワ)44053 【背景】 抗CD20モノクローナル抗体リツキシマブ(Rituximab)(遺伝子組換え)を有効成分とするバイオ医薬品「リツキサン(Rituxan)®」のバイオ後続品(バイオシミラー)であるリツキシマブBS点滴静注「KHK」の製造販売者であるサンド及び販売者である協和発酵キリン(被告ら)に... 2019.09.05 1 *Case2019InfringementInjunctionUtility/Description requirement◆Rituximab★★★・Combination therapy・Dosage regimen・Indication
*Case2019 2019.06.12 「バイエル薬品 v. コーアイセイ・日本ケミファ・扶桑薬品工業・日本ジェネリック・コーアバイオテックベイ」 東京地裁平成30年(ワ)28391 特許侵害の立証について(炭酸ランタン製剤特許侵害事件): 東京地裁平成30年(ワ)28391 【背景】 バイエル薬品が、被告ら(コーアイセイ、日本ケミファ、扶桑薬品工業、日本ジェネリック及びコーアバイオテックベイ)に対し、バイエル薬品の高リン血症治療剤であるホスレノール®(一般名:炭酸ランタン水和物)のジェネリックである炭酸ランタンOD錠各製剤の生産等の差止め及び廃棄を求めた特許権侵害差止請求事件... 2019.09.03 1 *Case2019InfringementInjunction◆Lanthanum Carbonate Hydrate★★・Composition/Formulation
*Case2019 2019.08.27 「アルコン・協和キリン v. X」 最高裁平成30年(行ヒ)69 化合物の医薬用途に係る特許発明の進歩性の有無に関し当該特許発明の効果が予測できない顕著なものであることを否定した原審の判断に違法があるとされた事例: 最高裁平成30年(行ヒ)69 【背景】 「アレルギー性眼疾患を処置するためのドキセピン誘導体を含有する局所的眼科用処方物」に関する特許(第3068858号)に対する無効審判請求の不成立審決取消訴訟において、原審(2017.11.21 「X v. アル... 2019.08.27 0 *Case2019Advantageous effectsInventive step/Obviousness◆Olopatadine★★★・Indication
*Pharma/IP news エビリファイ®用途特許を巡るジェネリックメーカーの動き 抗精神病薬エビリファイ®(アリピプラゾール)の特定の効能・効果(「双極性障害における躁症状の改善」、「うつ病・うつ状態(既存治療で十分な効果が認められていない場合に限る)」)を保護している、大塚製薬が保有する用途特許(日本特許第4178032号、2022年1月29日満了(さらに存続期間延長登録あり))が、複数のジェネリックメーカーからそれぞれ特許無効審判を請求されている(無効2018-800113... 2019.08.03 4 *Pharma/IP newsOff-label /Skinny label/Carve-out label◆Aripiprazole・・・Thanks for your comments
*Case2019 2019.07.18 「レクサン v. 特許庁長官」 知財高裁平成30年(行ケ)10133 補正ミスに気付かず特許査定に。訂正できず: 知財高裁平成30年(行ケ)10133 「1-[(6,7-置換-アルコキシキノキサリニル)アミノカルボニル]-4-(ヘテロ)アリールピペラジン誘導体」に関する特願2007-542886(WO2006/054830; 特表2008-520653)について、出願人である原告(レクサン及びコーリアリサーチ)は、誤った内容を記載した手続補正書を提出したまま特許査定... 2019.07.28 0 *Case2019Amendment/New matter★・Compound
*Case2019 2019.06.13 「アミレックス v. 特許庁長官」 知財高裁平成30年(行ケ)10125 βアミロイドを透析工程で補足・除去しアルツハイマー病を治療する: 知財高裁平成30年(行ケ)10125 アミレックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッドの「β-アミロイドの対外的減少のための新規組成物及びその製造方法」に関する特許出願(特願2015-508893号)について、進歩性欠如(特許法29条2項)を理由とする拒絶査定に対する不服審判請求を不成立とした審決(不服2016-1699... 2019.07.15 0 *Case2019Advantageous effectsInventive step/Obviousness★・Composition/Formulation・Process/Manufacture
*Case2019 2019.06.26 「アレクシオン v. 中外製薬」 知財高裁平成30年(行ケ)10043 中外製薬のリサイクリング抗体創製技術に関する特許:知財高裁平成30年(行ケ)10043 【背景】 特許第4954326号より 被告(中外製薬)が保有する「複数分子の抗原に繰り返し結合する抗原結合分子」に関する特許(第4954326号)に対して原告(アレクシオン)が請求した無効審判請求について、特許庁がした請求不成立審決(無効2016-800136号)の取消訴訟。争点は、実施可能要件及びサポート要件... 2019.07.02 2 *Case2019Functional language claimUtility/Description requirement◆Ravulizumab★★★・Composition/Formulation
*Case2019 2019.06.07 「ネオケミア v. メディオン」 知財高裁平成30年(ネ)10063 特許法102条2項・3項(損害の額の推定)についての知財高裁大合議判決: 知財高裁平成30年(ネ)10063 「二酸化炭素含有粘性組成物」に関する特許権(第4912492号; 第4659980号)を保有するメディオン(被控訴人)が、炭酸パック化粧料(被告各製品)を製造・販売したネオケミア(控訴人)らに対して提起した特許権侵害訴訟。損害賠償請求の一部を容認した原判決(大阪地裁平成27年(ワ)4292... 2019.06.10 1 *Case2019Infringement★★★・Composition/Formulation
*Pharma/IP news テリパラチド酢酸塩に関する特許権について(2) 2019年6月5日付の「【謹告】テリパラチド酢酸塩に関する特許権について」によると、旭化成ファーマ(株)は、テリパラチド酢酸塩を有効成分とする骨粗鬆症治療ないし予防剤に関する特許権(日本特許第6522715号)が以下の特許請求の範囲(請求項2は省略)にて登録されたとのことです。 【請求項1】 1回当たり200単位のPTH(1-34)又はその塩が週1回投与され、PTH(1-34)又はその塩を有効成分... 2019.06.08 0 *Pharma/IP newsInventive step/Obviousness◆Teriparatide
*Case2019 2019.05.17 「Dana-Farber Cancer Institute, Inc. v. Ono Pharmaceutical Co., Ltd. et al」 UNITED STATES DISTRICT COURT DISTRICT OF MASSACHUSETTS Case 1:15-cv-13443-PBS 2019年5月17日、米国地裁は、PD-1に関する所謂「本庶特許」について、Dana-Farber Cancer InstituteのFreeman博士とWood博士の二名が共同発明者であるとの判決を下しました。以下、判決文の一部を引用。 "Dr. Honjo reached out to Dr. Wood to find PD-L1 because he did not fully unders... 2019.05.28 0 *Case2019Inventorship/Remuneration◆Nivolumab★★・Indication
*Case2019 2019.04.25 「ニプロ v. 千葉大学・扶桑薬品工業」 知財高裁平成30年(行ケ)10061 用時混合型急性血液浄化用薬液の進歩性: 知財高裁平成30年(行ケ)10061 被告(千葉大学・扶桑薬品工業)が保有する「安定な炭酸水素イオン含有薬液」に関する特許(第5329420号)に対して原告(ニプロ)がした無効審判請求の不成立審決(無効2017-800014号)取消訴訟。裁判所は、本件訂正発明1は当業者が甲3に基づいて容易に発明をすることができたものと認められるから、これと異なる本件審決の判... 2019.05.27 1 *Case2019Inherent anticipationInventive step/Obviousness★★・Composition/Formulation
*Case2019 2019.04.12 「アーシャ ニュートリション サイエンシーズ v. 特許庁長官」 知財高裁平成30年(行ケ)10117 明確性要件は第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるか否かという観点から判断されるべき: 知財高裁平成30年(行ケ)10117 【背景】 「脂質含有組成物およびその使用方法」に関する特許出願(特願2011-506377)の分割出願(特願2014-99072)の拒絶審決(不服2016-5871)取消訴訟。審決理由は、明確性要件(特許法36条6項2号)及びサポート要件(同項1号)に適合しないとい... 2019.05.19 0 *Case2019Utility/Description requirement★・Dosage regimen