2020年5月7日、サノフィは、完全ヒト型抗 PCSK9 モノクローナル抗体「プラルエント® 皮下注75mgペン/150mgペン」(一般名:アリロクマブ(遺伝子組換え))を日本において販売停止すると発表しました(2020.05.07 サノフィ医療関係者向けお知らせ: アリロクマブ(プラルエント皮下注ペン75㎎/150㎎)に関する重要なお知らせ)。
発表によると、サノフィは、プラルエント®について、アムジェン社が保有する特許を侵害しているとのアムジェン社の主張を支持する知財高裁判決(2019年)を不服として最高裁に上告を申し立てていましたが、2020年4月24日、最高裁により上告棄却決定がなされことを受け、日本におけるプラルエント®の販売が差し止められ、国内において、今後プラルエント®を販売できなくなったとのことです。
過去記事: 抗PCSK9抗体製剤を巡る争い
- 2018.12.27 「サノフィ v. アムジェン」 知財高裁平成29年(行ケ)10225: リーチスルー抗体クレームについての進歩性・サポート・実施可能要件の判断
- 2018.12.27 「サノフィ v. アムジェン」 知財高裁平成29年(行ケ)10226: リーチスルー抗体クレームについての進歩性・サポート・実施可能要件の判断
- 2019.01.17 「アムジェン v. サノフィ」 東京地裁平成29年(ワ)16468: サノフィのプラルエント®、東京地裁がアムジェンの抗体特許を侵害と判断
- 2019.10.30 「サノフィ v. アムジェン」 知財高裁平成31年(ネ)10014: 抗PCSK9抗体を巡るサノフィ(プラルエントPraluent®)とアムジェン(レパーサRepatha®)の争い
コメント
2021.04.07 「リジェネロン v. アムジェン」 特許第5705288号発明「プロタンパク質コンベルターゼスブチリシンケクシン9型(PCSK9)に対する抗原結合タンパク質」の特許無効審判事件(無効2020-800011)・・・無効請求不成立審決。
2021.04.07 「リジェネロン v. アムジェン」 特許第5906333号発明「プロタンパク質コンベルターゼスブチリシンケクシン9型(PCSK9)に対する抗原結合タンパク質」の特許無効審判事件(無効2020-800012)・・・無効請求不成立審決。