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2005.01.27 「Vertex v. Guilford」 EPO審決T134/01

ディスクレーマー(除くクレーム)の許容性(EPOの判断): EPO審決T134/01

【背景】

本件発明は医薬に有用な化合物(Novel immunosuppressive compounds having an affinity for FK-506 binding protein)のクレーム。

ある化合物(especially used as analeptics)を開示した文献(5)による新規性欠如を回避するために、ディスクレーマー(除くクレームとする補正)を行った。

しかし、文献(5)が、ディスクレーマーの要件となるaccidental anticipationに該当するか否かが争われた。

【要旨】

文献(5)は医薬分野、すなわち本件発明と同じ技術分野に属する。

従って、文献(5)は、ディスクレーマーが許される要件のうち、accidental anticipationには該当しない。

従って、ディスクレーマーはArt.123(2)EPCに反し、認められない。

【コメント】

化合物クレームと公知文献との技術分野が医薬分野として共通していれば(たとえ、具体的な作用メカや医薬用途が異なっていたとしても)、accidental anticipationに該当しないと判断され、ディスクレーマーをすることはできない。

日本には無い要件である。

しかもaccidental anticipationは非常に狭く解釈されている。

出願前の新規性調査は念入りに。

また、ディスクレーマーに頼らなくても補正できるようにクレーム・明細書には十分な措置を施しておくことに留意すること。

参考:ディスクレーマーの許容性が示されたEPO審決

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