「メルク萬有」不使用取消: 知財高裁平成20年(行ケ)10314
【背景】
被告(萬有製薬)は,登録第642075号商標「メルク萬有」の商標権者である。
原告(メルク)は、本件商標の指定商品中第5類「薬剤」についての不使用取消審判を請求した。
しかし、特許庁は、被告が本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において,本件商標を請求に係る指定商品中の「薬剤」について使用していたことを証明したとして、「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決をした(取消2007-300606号事件)ため、原告(メルク)は審決取消訴訟を提起した。
【要旨】
被告は本件口頭弁論期日に出頭せず、答弁書その他の準備書面の提出もしなかったため、原告の主張を自白したものとみなされた。
また、被告は本件商標の使用事実について何らの主張立証をしなかったため、本件審決が認定した「使用した」との事実を認定することができない。
よって、原告の請求は理由があるからこれを認容。
審決を取り消す。
【コメント】
審決では勝ちを収めた萬有が、なぜか審決取消訴訟では何も主張しなかった。
参考:
- 2008.12.16 「訴訟記録閲覧等制限申立事件 申立人 萬有製薬」 知財高裁平成20年(行タ)10008
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