スポンサーリンク

2007.09.26 「エーザイ(株) v. (有)エーザイ」 東京地裁平成19年(ワ)12863

エーザイ事件: 東京地裁平成19年(ワ)12863

【背景】

製薬会社であるエーザイ(原告)が、「有限会社エーザイ」の商号の被告に対し、被告は 「エーザイ」及び「E - Z A I 」の表示を商品等表示として使用するとともに、「e-zai.com」のドメイン名を使用して営業活動をしていると主張して、不正競争防止法3条、2条1項1号、2号、12号に基づき被告表示等の使用の差止め及び被告商号の抹消登記手続等を求めた事案。

被告は、

「平成19年6月20日に解散しており,以降,被告表示を使用して営業活動を行っていない。また,被告は,既に,被告ドメイン名の抹消登録の手続を行い,楽天市場での営業についての退店届けも提出した。」

と主張した。

【要旨】

裁判所は、

「被告は,既に解散し,現在は,法律上清算中の会社ではあるが,現在も,被告表示を付して被告の商品の在庫品を販売しており,また,被告サイトを開設していることから,今後も,上記の販売及び被告ドメイン名の使用を継続していくことは明らかである。したがって,原告の営業上の利益は侵害されているものと認められる。そうすると,原告の請求のうち,被告表示及び被告ドメイン名の使用の差止め並びに被告商号の抹消登記手続の請求は理由がある。」

とし、以下の判断をした。

被告は,「有限会社エーザイ」の商号、商品等への「エーザイ」・「E-ZAI」の表示、「e-zai.com」のドメイン名を使用してはならない。商号「有限会社エーザイ」の抹消登記手続をせよ。

原告のその余の請求は棄却。

【コメント】

被告は原告の主張のほとんどに対して争わなかったため、その部分はすべて自白したものとみなされた。

コメント

スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました