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アクテムラの追加ロイヤルティ支払い求め英国MRCが中外に対して仲裁申立

2017年8月10日付の中外製薬ニュースリリースによると、英国Medical Research Council(MRC)およびLifeArcは中外製薬に対して、ヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体『アクテムラ(Actemra)®(有効成分: トシリズマブ(tocilizumab))』の開発に際し締結した1990年8月15日付の研究協力契約に関して契約義務違反があると主張し、当該契約に基づく追加のロイヤルティの支払いを求め、2017年5月10日、英国にて仲裁を申し立てたとのことです。

今後の見通しとして、中外製薬は、申立人の主張は無効だと考えており、仲裁の場において、積極的に反論を行っていく方針とのことです。

アクテムラ(Actemra)®(有効成分: トシリズマブ(tocilizumab))は、国内で開発された IgG1サブクラスのヒト化抗ヒトインターロイキン 6(IL-6)レセプターモノクローナル抗体。遺伝子組換え技術により、可変領域の中でも特に抗原との親和性が高い相補性決定領域(CDR)をマウス型ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体とし、その他の部分をヒトIgG1 としてチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を用いて創製されました。1990年に開始された英国MRCとの共同研究で中外製薬は研究員を派遣し抗体ヒト化技術を習得、結果ヒト化抗体であるトシリズマブの作製に成功したとされています。

参考:

中外製薬 press release: 2017.08.10 「当社に対する仲裁申立に関するお知らせ

コメント

  1. Fubuki より:

    2020.01.28 中外製薬 press release: 当社に対する仲裁申立の和解合意書の締結に関するお知らせ
    https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20200128170000_930.html

    申立人との間で、2020年1月27日付で正式に和解合意書を締結。中外製薬は、申立人の主張は無効だと考え、仲裁の場において自己の主張を展開してきたが、本件について総合的に勘案した結果、和解により解決することが最善であると判断。今回の和解により、中外製薬は申立人へ一切の和解金としての一時金を支払う(和解金額やその他の和解内容については非開示)。

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