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製薬協 「オキサリプラティヌム事件の知財高裁大合議判決について」

オキサリプラティヌム事件の知財高裁大合議判決において延長された特許権の効力の及ぶ範囲(特許法第68条の2の解釈)について一定の判断が示されたことを受け、2017年8月21日、日本製薬工業協会知的財産委員会としての意見が出されました。

日本製薬工業協会webpage: 2017.08.21 「オキサリプラティヌム事件の知財高裁大合議判決について 知財高裁特別部平成29年1月20日判決(平成28年(ネ)第10046号)

(以下、一部抜粋)

(2) 医薬品としての実質同一の判断基準について
・・・政令処分の単純な比較ではなく、特許発明の内容との関連において医薬品の技術的特徴及び作用効果の同一性を比較検討すべきとした点が評価される。
なお、延長された特許権の効力が、医薬品として「実質同一」なものにも及ぶとした前記判断基準は、特許法第67条の3第1項第1号による延長登録の可否を判断する手法(医薬品としての審査事項について、処分の包含関係を判断する方法とは必ずしも一致しない。

(5)おわりに
本判決により、延長登録された特許権の効力が及ぶ範囲について一定の判断基準が示されたものの、未だ不明確な部分があり、「特許権の存続期間の延長」の審査基準の改訂に伴う課題は残されている。今後の判例の積み重ねによって、本制度の導入趣旨に即した方向で、延長登録された特許権の効力が及ぶ範囲が明確化されていくことを期待するが、世の中の動向や新技術の出現等により、本制度の導入趣旨と乖離する方向に進むおそれが生じる場合には、法改正を含めた本制度の抜本的な見直しを検討する必要があるものと考える。

参考:

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