2018年1月23日付の田辺三菱製薬プレスリリースによると、田辺三菱製薬は、フリーラジカルスカベンジャー「ラジカット®点滴静注バッグ30mg」の後発医薬品を販売する日新製薬に対して、2017年3月10日付で東京地裁にプラスチック容器に関する特許権に基づく侵害差止等請求訴訟を提起していましたが、協議の結果、容器本体の材質変更前の日新製薬の製品について、本特許権の取扱いに関して円満解決に至り、1月19日付で本訴訟の取下げを行ったとのことです。
なお、田辺三菱製薬は、「ラジカット®点滴静注バッグ30mg」の後発医薬品を販売する他の複数の会社とも、本特許権の取扱いに関して協議の結果、既に合意しており、また、交渉継続中の同製品の後発医薬品を販売する会社とも侵害問題の解決をめざしていくとのことです。
「ラジカット®点滴静注バッグ30mg」は、田辺三菱製薬が創製したフリーラジカル消去作用を有するエダラボン(edaravone)を有効成分とする薬剤。効能効果は「脳梗塞急性期に伴う神経症候、日常生活動作障害、機能障害の改善」及び「筋萎縮性側索硬化症(ALS)における機能障害の進行抑制」。アンプル製剤であった「ラジカット注 30mg」は使用時に適当量の生理食塩液等で用時希釈する必要があったことから、より利便性の高いバッグ製剤として「ラジカット点滴静注バッグ 30mg」の開発が行われ、2010年1月に承認、2010年5月より販売が開始された。
参考:
- 田辺三菱製薬press release: 2018.01.23 「「エダラボン点滴静注バッグ」に関する特許権侵害差止等請求の訴えの取下げ等について」
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